人気ブログランキング | 話題のタグを見る
<< サディストは優しいマゾヒストな... ライブ・スケジュール >>

ありがとう連呼

★5月31日
青山プラッサ・オンゼ
http://www.praca11.net/
tel 03-3405-8015

開演:8:00〜(2ステージ)
チャージ:1800円

<アス・クリーヴェイス>
東(ヴォーカル&ギター)
中西文彦(ギター)
ビック(パーカッション)


ちょっと前まで、定期的に自閉症関係の情報交換の集まりみたいのがあって、ケースワーカーのWさんっていうおじさんがいろいろ情報を提供する、会合がありました。

アスペルガー障害者本人っていうのは私だけで、他は、自閉障害のお子さんを持つ
お母さん達です。(アスペルガー障害っていうのは広い意味で自閉症の範ちゅうにはいる障害です。)
お母さん達は、皆、成人のアスペルガー障害の私に、興味津々で、「ねえ、5才くらいのとき、こんな事しなかった?」とか「こうこうこういう事するのってどうしてなの?」と色々、聴いてきたり、私も、そのグループにいると、ちょっとしたスター気
分です.

 その日はケースワーカーのWさんが自閉症についての新しく出版された本の紹介をしてました。それで、私は、「面白そう、読んでみようかな」というような事を言ったんです。

どういう訳か、空気が急変したのです、その時。
ママさん達の顔が変わり、「何?」と想ったら、次ぎに皆、口々に、私に向かい、「ねえ、そこまで、言わなくても。」「そんなにひどい本だなんて読む前から決めつける事ないわよ。」みたいな感じで、私を攻める、あるいはなだめる、という感じです。

「あの、そんな、別に此の本の事、何も悪くいってないです」と言おうとしたけど、
何が何だか意味不明過ぎて、言葉がでなくなってしまいました。
 この、ママさん達の事、もう私は大好きです。中でも、いつも私の向かいに座るTさんっていう人は、もう、すごく優しく、きれいで、明るくて、私を気遣ってくれて、(本人が読んだらどうしよう、、、、恥ずかしいです。)そのTさんの不快そうな表情を目の当たりにして、もう、その場で号泣すれすれになりました(本当に)。
無論、みんな、大人だから、帰る頃には、何事もなかったように、すっかり和気あいあいでランチしましたが。

しかし、腑に落ちぬ想いは頭に住み着いてしまいました。

あとで知人にその話をすると、「きっとネガティブな言葉から、始めたんだろ、その本の事話した時」って言われました。

えーと、確か、「淡々と箇条書きになってて、よけいな、ハートフルなところがなくて、私みたいな馬鹿でも読みやすそう」とか言ったかなあ、覚えてないけど。すると「その言い方じゃだめだ」と言われました。「淡々と」、は誉め言葉じゃないし、「ハートフル」、は誉め言葉なのに、それを否定したから。言葉って恐ろしい。本当にそうやって、自分の気持ちと反対に受け取られるのか、と想ってた矢先、さらにびっくりする事があったのです。

ちょっと、時は遡って三年くらい前です。
その頃、地元のボサノヴァの店で知り合ったSさんはすごく素敵な歌手です。ギターも弾きます。声がよいのは勿論、何よりステージでのただずまいが堂々としてて、努力家だし、もうすごく感心する事ばかりです。

その頃、某地方のライブバーで毎月、一人ずつ、ボサノヴァ歌手が出演する、出演者は次回のボサノヴァ歌手を店に紹介する、という企画をやってて、私も出させて頂いたんだけど、お店の人に「東さん、次回、誰か、いませんか」って言われて、真っ先に私の脳裏にうかんだのは、Sさんでした。早速、Sさんに電話して事情を話しましたが、「私なんてプロじゃないから」とか何か、謙遜してて、こっちも結構しつこく誘ったんだけど、結局、彼女は店の人に直接、つつましく、辞退の意を伝えた様でした。

でその後、(活躍のほどは知ってたけど)あう機会のなかったSさんと、こないだ久しぶりに、対バンでした。ますます輝きを増した彼女の歌を聴き、楽しいひとときでした。
そんで、いい加減酔っぱらったSさんが、何と、
「ねえ東さん!今日はすごく楽しかった、でもずっと言いたかった事があるの」と言い、「三年前、私のこと、経験がすくないって言ったでしょう、あの時は悔しかったけど、それなら、経験を積むぞ、と、沢山ライブやって、ブラジル行って、もう経験いっぱい、積んだからね!」とあっけらかんと明るく言うじゃないですか。
しかし、どう考えても、私は、三年前、彼女をべた褒めした記憶しかないです。、

私は多分「経験なんか少なくても全然大丈夫。Sさんのように素晴らしい人なら、お店の人は喜ぶから」と言うこと、言ったつもりでしょう。。そんで、実際はもっと、誤解をあおる、言葉使いだったに違いないです。

 私の、がさつで無神経な話っぷりで、Sさんの繊細な心に傷をつけたんです。

 謙虚なSさんは、「先輩から、何か、厳しい言葉を言われた」と想ったんです。結果的には、けなげにも彼女が、それも肥やしにしてますます向上したっていうのは無論、素晴らしい事ですけど。

でも、私、エゴイストだから、やぱり悲しいです、自分の気持ちと正反対に受け取られるのは。

今はやりの、ありがとう連呼、でもしてみようかな。ネガティブな言葉はどこにも入れてはいけないそうです。「おかげさまで元気になりました。ありがとう」は良いけど「おかげさまで病気が直りました。有り難う。」は×。「病気」という言葉がはいってるから、だそうです。
by michaelist | 2006-05-30 11:52
<< サディストは優しいマゾヒストな... ライブ・スケジュール >>